今回は食道癌の検査方法とステージごとの状態の違いについてご紹介します。
検査方法は?
検査方法を大別すると食道癌の有無を確認する検査と食道癌の広がりを調べる検査の2種類にわかれます。
<食道癌の有無を確認する検査>
(1)X線検査
バリウムを飲んで食道の通過をX線で撮影します。
(2)内視鏡検査
内視鏡を食道に挿入して消化管粘膜や病変を観察します。
病変の広がりや形状、色、数など細かい情報を取得でき、病変の進行度合いを判断することができます。
<食道癌の広がりを調べる検査>
(1)CT・MRI検査
CT・MRI検査では、治療前に他の場所への転移や周辺臓器への癌の広がりを調べることができます。早期ガンに対する検査は困難ですが、進行癌では大きさや浸潤範囲がわかります。また、リンパ節転移や遠隔転移のチェックもできます。
(2)超音波内視鏡検査
超音波装置がついた内視鏡を使用することで、癌がどのくらい浸潤しているか、食道の外側にあるリンパ節が腫れていないかなどを調べることができます。
病期(ステージ)ごとの違い
癌の進行状況を表す言葉に「ステージ」があります。
ステージの違いは主に以下のようになります。
簡単に紹介します。
・ステージ0
早期がん、初期がん。
癌が発生した粘膜内でおさまっている状態。
・ステージ1
癌が近くのリンパ節に転移がある状態。
他の臓器や胸膜、腹膜には癌が広がっていない。
・ステージ2
癌が食道の壁の外にわずかに出ていて、リンパ節への転移がある状態。
・ステージ3
癌が食道の壁の外にあきらかに出ていて、少し離れたリンパ節への転移もある状態。
他の臓器や胸膜、腹膜には癌が広がっていない。
・ステージ4
癌が食道周囲の他の臓器に転移している。
離れたリンパ節への転移も認められる。
他の臓器や胸膜、腹膜には癌が広がっている。
ステージが進むごとに治療が難しくなっていきますので、ならないように生活習慣の見直しと早期に発見できるよう定期的な検査を受診するようおすすめします。