今回は十二指腸潰瘍について紹介したいと思います。十二指腸の役割から潰瘍ができる原因や症状などについて記載したいと思います。
十二指腸の役割
十二指腸は胃と腸を繋ぐ場所に位置している臓器です。
役割を簡単にいうと胃で消化された食べ物をさらに消化しています。胃で消化された食べ物が十二指腸に入ってくると、セクレチン、コレシストキニン、胃抑制ペプチドというホルモンを分泌します。これらのホルモンの働きによって、胆のうから胆汁が、膵臓からすい液が分泌され十二指腸内の食べ物と混ざり、腸に送られていきます。
どんな病気?
十二指腸潰瘍とは、胃から分泌される胃酸の影響で、粘膜がただれ、傷ついてしまう病気です。
十二指腸の粘膜は薄いので、出血したり穴が空いてしまうこともあります。
主な症状は?
空腹時や夜間にお腹の上部(みぞおち付近)に痛みを感じます。その他、吐き気、胸やけ、胃もたれ、食欲不振などを起こすこともあります。
進行が進み穴が空いている場合は激痛を感じます。穴から食べ物が流れ出して炎症を起こした場合、早急に手術が必要になる場合があります。
病気になる原因は?
粘膜を守る機能が弱くなることが原因です。
なぜ弱くなるかというと、過剰なストレスや乱れた食生活、喫煙や薬剤などの影響が主に考えられます。
※ヘリコバクターピロリ菌の関係
これまで十二指腸潰瘍は何度も再発を繰り返す病気として知られていました。
しかし、潰瘍になる原因の一つにヘリコバクターピロリ菌の影響があることがわかってからは、菌の除菌治療により再発のリスクは大幅に減少しました。
予防方法は?
規則正しい生活習慣をすることが基本と言えると思います。
バランスのとれた食事、程度をわきまえた飲酒、禁煙が望ましいです。
また、気になる症状がある場合は検査をして、ヘリコバクターピロリ菌の除菌をする方法もおすすめです。