引き続き十二指腸潰瘍についてご紹介します。
今回は検査方法や治療方法、治療する場合の期間などを記載したいと思います。
検査方法は?
十二指腸潰瘍を検査する主な方法は、以下の2つがあります。
・バリウムによるX線検査
X線検査は飲んだバリウムを胃の中に薄く広げて、胃の形や表面の凹凸をレントゲンで観察するものです。
・胃内視鏡検査
直接胃の中を観察できるため、細部にわたって検査することができます。また、臓器内の組織を採取して組織検査を行うことができるため、X線検査よりも正確な検査ができると考えられます。
治療方法は?
十二指腸潰瘍の治療方法として考えられるのは以下の方法です。
・食事療法
潰瘍が発症した初期の頃は、痛みなどの症状が強く出ることがあるため、臓器の安静と胃酸の分泌を抑制するために食事制限をします。症状が落ち着いた後も規則正しい食生活が大切になります。過度な飲酒、喫煙、カフェインの摂りすぎなどは注意が必要です。
・薬物療法
最近は潰瘍の治療は薬による治療が主流です。
胃酸の分泌を抑制する薬、胃の粘膜を増加させる薬、血液を改善させる薬、組織修復を促進する薬、炎症を抑える薬など、患者さんの状態に合わせて処方されます。
・ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌
前の記事で紹介したように、十二指腸潰瘍の主な原因の一つにヘリコバクター・ピロリ菌が関係しています。この菌を除菌することも重要になります。
治療にはどれくらい期間がかかる?
治療期間について、症状によって変わるので目安ですが、薬の投与を行う期間は約6週間程度と考えられています。その後は状態に合わせて再発をしない処置を行います。