ブログ

2019.03.02

胆石症と食事の関係について。アルコールや塩分には注意が必要?

前回ご紹介した胆石症について、今回は普段の生活で気をつけるべき食事との関係についてご紹介します。
成人の10人に一人が体内に保有しているといわれる胆石。
胆石を予防または進行させないようにするには、普段の食事内容がとても大切です。
脂肪分の高い食事は良くなさそうなイメージはあると思いますが、アルコールや塩分はどうなのか?また、その他食事で注意するべき点をお伝えします。

胆石の主な原因はコレステロール

前回の内容で胆石は「コレステロール結石」「ビリルビン結石」「黒色石」の3種類に大別できるとご紹介しました。胆石の主な原因はコレステロールです。
では、コレステロールを過剰に増やさないためにはどのような食事の注意をすれば良いのでしょうか?

コレステロールとは?

まずコレステロールについてですが、「細胞の膜」を生成する要素であり、ビタミンDの合成を助けるなどの役割をします。すべてが悪いものという訳ではなく、本来身体には欠かせない脂質のことなのです。
このコレステロールには種類があり、LDLコレステロール(悪玉)とHDLコレステロール(善玉)があります。

・LDLコレステロール(悪玉)の働き
  肝臓で合成されたコレステロールを血流にのって全身に運ぶ役割

・HDLコレステロール(善玉)の働き
  身体に余分なコレステロールを回収し肝臓に戻す役割

アルコールとコレステロール

適量(少量)のアルコール摂取は、善玉コレステロールを増やす作用があると考えられています。ここでいう適量というのは、ビールでは1日中瓶1本、日本酒なら1合、ウイスキーはダブルで1杯程度です。
しかしながら、アルコールを飲み過ぎてしまうと中性脂肪の合成を促進させてしまいます。そうなると脂質異常症の原因になったり、LDLコレステロールの小型化を招いたりと、体に良くない作用が起こります。

塩分とコレステロール

塩分の摂り過ぎが体中のコレステロール値を上げるという医学的な見解はありません。
しかしながら、高血圧であったりと違う病気の原因になりますので、控えめにしたほうが宜しいかと思います。

胆石症を予防、進行させないようにするためには、規則正しい生活習慣と食事内容が大切になります。胆石症についてご不安なことがある方はお気軽に当院にご相談ください。